大阪市北区にある漢方医学や東洋医学の知識を用いて不妊治療・胃腸・肩こり・腰痛の悩みを得意とする鍼灸院です。東洋医学の見地だけでなく西洋医学の知識からでもアプローチをしています。

2015/5/22 20:31

皮膚疾患と声

今日来院された患者さん。

高校生の男の子なのですが、実は数年前から時々治療をしている患者さんだったりするんです。

で、普段の主訴は身柱穴(背中の上の方)付近の湿疹なのですが、今日は目の病気が見つかったということで来院されました。

元々この子は熱を篭もらせやすいタイプで、この湿疹も目の病気も熱がこもったことによる発病なのですね。

で、この熱を取るための方法としてこの子に宿題を出しました。

「自分の声を口の中で篭もらせずにハッキリと出してみてください」

この男の子のクセとして、口の中で声をくぐもらせてしまうのです。大きな身体をしているのですが、声は小さめで少し自信がなさそう。。。

東洋医学では声を出すのは肺の臓が関わっているとされています。ちなみに肌も肺が関わるのですよ。これだけでも大きな声を出すというのは肌のトラブルと実は関係することに見えてきますが、これだけでなく、この肺の気を声を出すことで賦活させるのです。

そうすると、肺(金)が肝(木)を剋すという五行関係で、精神的ストレスで昂った肝気を鎮めることができるのですね。

よく失恋した時に海に行って「バカヤロー」と叫ぶという古典的表現がありますが、実は大声を出すことで肺気と肝気がバランスを取り合ってスッキリすることができるわけです。

奇しくも今回は身柱穴という肺が関わるツボに出来た湿疹と、目という肝に関わる孔が問題になっており、声をしっかりと出すことで一気に両方を解決してもらうと思った次第なのですね。

ということで、治療は肝に篭っている熱を取ることを中心にして、本人には肺を鍛える方法を宿題にしました。

もっと言うとこの子に自信をつけてほしい。語尾が消えそうになるしゃべり方はどうしても自信がなさそうに聞こえてしまうし、そう捉えられてしまうと本来あるはずの自分の自信もどこかへ行ってしまうことになりますから。

実は私も日常生活では声を篭もらせてしまうしゃべり方をしてしまいます。ダメとわかってながらも肺が弱いこともありついついボソボソしゃべりをしちゃいます。

でも、治療の時は意識してハッキリとしゃべるように心掛けているんです。

でないと自信のない鍼になっちゃいますからね。

 

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大阪市北区南森町駅すぐ 伝統鍼灸一滴庵

 

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