2015/4/14 11:49

治療をして身体が変わる時にでる症状。

先日新患でアトピーの女の子が来ました。

問診の中でその子は気分(体の少し深部)に熱がこもっており、その熱の由来は肝鬱(簡単に言うとイライラや精神的ストレス)だとみて治療をしたわけです。

2回目の治療の予定日である今日に電話があり「治療後に40度の発熱が出たため本日の治療は様子をみたい」と言われました。

ああ~!!

私の連絡ミスです。基本的に治療後には身体が変化しやすいものです。特に子供の場合は変化が早いです。

元気は元気ということで一安心でしたが、ご迷惑をおかけしました。

特に今回は深いところの熱を少し浅いところに持ってくるわけですので、こうやって発熱が起こりやすい治療法だったわけです。他にも熱を排出するためには下痢がおきたり、湿疹が出たり、こうやって身体が変化する場合があります。これを東洋医学では瞑眩(メンゲン)反応と呼びます。

この瞑眩という言葉は江戸時代の吉益東洞がよく使っていたらしく、漢方用語として定着しております。

「其内に自然と病毒の動く時あり、動くときは大いに瞑眩して病治するものなり。」『医事或問』

もちろん、この瞑眩がでなくても治るケースもあります。自然と治っていくケースですね。基本的にはこちらが一般的なのですのでご安心下さい。

私自身、瞑眩(メンゲン)反応という言葉は好きではありません。何が起きても瞑眩というとただの言い訳ですし、もっと先輩の先生ならこのような反応を起こさずに、大便や小便で熱を排出することができたのかもしれないと考えると自分の処置の不適切な結果なのかもしれません。刺激量の過多によってもこうやって身体が変化します。今回の場合お母さんがすごく不安そうだったので早く治してあげないとという気持ちが前に出過ぎて刺激量が少し多かったかもしれません。

ただ、どうしてもこういった反応が出ることもありますので、治療後に何か身体の変化がありましたら、一度ご連絡をお願いします。

その身体の反応が良い反応だったのか悪い反応だったのかを知るためにはどんな熱の出方だったのか、ぐったりしていないか、元気なのか、他にはどんな症状があるのかなどを確認する必要があります。それによって治療法が誤っていた結果なのか、正しい治療をした結果起こってしまったことなのかを判断することができます。そういう意味でもお電話をいただければ幸いです。

また、最近は気温や気候が安定しないためより身体が恒常性を保ちにくくなっています。ですので、治療後は極力恒常性が乱れるようなことを避けていただくのが大事です。例えば入浴であったり、激しい運動であったり、食べ過ぎであったりですね。

大阪市北区南森町駅すぐ 伝統鍼灸一滴庵

 

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