2016/11/4 10:55

東洋医学における数字の話その一

この前、知り合いと話していてこのあたりのちょっとマニアックな話になったのでこちらでも書いてみようかなと。

東洋医学というか東洋思想の中には数字に意味を込めていることが多々あります。その代表格が「一(いち)」。

老荘思想の中では「道生一」として、また「太極」や「太乙(太一)」という概念で、東洋医学でも「天一生水(てんいつみずをしょうず)」として一という言葉は万物の根本や根源として表現しています。

また一という文字には始まりという概念も含まれています。そういう意味で太極というのは万物の根源にして始まりを表しているわけです。

ちなみに東洋医学の昔の本は一番初めの1章が一番大事とされています。『傷寒論(しょうかんろん)』という本では第一章の方剤である桂枝湯(けいしとう)がやはり重要な方剤として扱われています。

『難経』という本では最初に脈の話を記載しています。

『素問』という本では養生の大切さを説いています。

このように始めである第一編に一番伝えたいことや重要なことを記載している場合が多いので古代中国の文献を読むときはこういうところを意識するといいですね。

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