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その膝の腫れ、放っておいても大丈夫?「鑑別診断」の大切さ

膝が急に赤く腫れて痛む。そんな時、「どこかにぶつけたかな?」「湿布を貼っておけば治るかな?」と軽く考えてしまうことはありませんか?

実は、一見ただの怪我や使いすぎに見える症状の中に、早急な医療処置が必要な病気が隠れていることがあります。今回は、当院での事例を通じ、鍼灸師の視点から見た「鑑別診断」の重要性についてお話しします。

目次

【症例】心当たりのない膝の腫れと赤み

先日、膝の激しい痛みと腫れを訴えて来院された患者さんがいらっしゃいました。 お話を伺うと「普段の生活で膝をつくことが多いので、そのせいかもしれない」とのこと。

しかし、患部を拝見すると、単なる使いすぎによる炎症にしては赤みの広がり方と熱感が強く、どこか違和感を覚える所見でした。

施術による変化と慎重な見極め

まずは鍼治療を行い、痛みと腫れは半分程度まで軽減しました。しかし、急性外傷(捻挫や打撲)の心当たりがない中でのこの腫れ方は、別の原因を疑う必要があります。

私は「2日後にもう一度見せてください」と伝え、熱感に対する適切な処置を指導した上で、経過を観察していただきました。

隠れていた正体は「蜂窩織炎(ほうかしきえん)」

2日後、赤みは少し引いていたものの、依然として不自然な熱感が残っていました。 私はこれを【蜂窩織炎(ほうかしきえん)】の疑いが高いと判断し、専門医(皮膚科)への受診を強くお勧めしました。

結果、皮膚科での診断も「蜂窩織炎」。速やかに抗生物質と漢方が処方されました。

蜂窩織炎とは?

皮膚の深い層に細菌(常在菌など)が入り込み、炎症を起こす病気です。怪我のように見えますが、実は細菌感染症であり、放っておくと菌が全身に広がり重症化する恐れもある、油断できない病気です。

「病院を勧める」ことも鍼灸師の重要な役割

鍼灸には、炎症を抑え痛みを和らげる確かな力があります。しかし、細菌感染のように「抗生物質を服用するのが最も早く、安全に治る」ケースにおいては、速やかに西洋医学の力を借りるべきです。

「何でも鍼で治せる」と過信するのではなく、

  • 鍼灸が最も得意とする領域か?
  • それとも先に病院で検査・治療を受けるべき状態か?

この「鑑別(見極め)」を的確に行うことが、患者様の健康を第一に考える医療従事者としての誠実さだと私は考えています。

4. こんな時は早めに専門家へご相談ください

特に以下のような場合は、自己判断せず、一度専門的な見極めが必要です。

  • ぶつけたり捻ったりした覚えがないのに、急に赤く腫れてきた
  • 患部が熱を持っていて、ズキズキと拍動するように痛む
  • 市販の薬や湿布を使っても、症状が広がっている気がする

当院では、東洋医学の知恵と西洋医学的な視点の両面から、あなたにとって「今、何が最善の選択か」を一緒に考えます。

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この記事を書いた人

加堂 佑のアバター 加堂 佑 伝統鍼灸一滴庵・院長

伝統鍼灸一滴庵 院長
神戸東洋医療学院非常勤講師(2024~現在)
保有国家資格:はり師・きゅう師・あんまマッサージ指圧師

大阪市北区南森町にて10年以上皆様が健康になるためのお手伝いをさせてもらっています。

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