ここ数日は温かい日が続いていますが、それでもやはり冬です。デスクワークをしているといつの間にか足先が冷たくなっています。
実は一滴庵の受付には後ろに窓があるのですが、カーテンでなくブラインドになっていますので、空いている隙間から冷気が足元にどよ~んとたまっていきます。
実は何を隠そう院長である私も冷え体質でして(ですので、冷え性でお困りの方の気持ちは本当に分かりますし、改善の仕方も色々と知っています)、この場所にずっと座ってパソコン作業をしているといつの間にか足がキンキンに冷えてしまいました。
本当はこういうときは散歩が一番なんですが、なにぶんここ数日は雨で、今日も雨です。散歩する天気ではないので、こういうときに私がよくやるのは、足首まわしなんです。
足首まわしの一番簡単なやりかたは、
①椅子に座って、片足をもう一つの足にのせます
②片方の手で足底からがばっと足をつかみます
③残った手は足首を軽く支えます
④大きく円を描くように、右回りに10回、左回りに10回とまわします
以上です。
余裕があればアキレス腱を軽くつまんでこれもグリグリまわしたり、足の甲の付け根にスジがあるのですが、その付近を痛くない程度にコリコリと揉んであげて下さい。
なぜ、これが足の冷えに効果があるかというと、これもまた西洋医学的な理由と東洋医学的な理由があります。
まずは西洋医学的な理由。西洋医学的な見解では冷える理由は何といっても血流が悪いことにつきます。で、関節が固いというのは、多くはその周りの筋肉が固くなっているからなんですね。血流が悪くなると筋肉が固くなるという話は聞いたことがあるかもしれません。そして、足の筋肉が固くなるとポンプ作用が低下しより血流が悪くなります。他にも固くなった筋肉が血管を圧迫して血流が悪くなる面もありますね。
で、足首をまわすことで、凝り固まった筋肉をゆるめ、血流が改善するというわけです。
さらに余裕があればしてくださいといったアキレス腱まわしと足の甲の付け根モミモミですが、ここには後脛骨動脈と足背動脈という足に行く2本の動脈が流れています。その周りをゆるめることで足に流れる血流がさらによくなるわけですね。
では、東洋医学的理由です。東洋医学ではエネルギーである気がしっかりと巡っていれば身体が温まり、冷えないとされています。で、その気が作り出される大本になるのが胃と腎になります。この2つが関係する気の通り道は両方とも足を通るのですね。で、特に足首には腎の原穴である太谿穴があり、足首をまわし、気の通り道を通じさせることでしっかりと胃と腎の働きが全身に通るようにしているわけです。
また、太谿穴のアキレス腱を挟んで反対側ある崑崙穴は気を引き下げる働きがあり、上に昇りすぎた気が下半身へしっかりと流れるようにもっていくという意味もあります。
他には関節には古くなった血である瘀血もたまりやすいため流すのを促す働きもあり、そういう意味でも関節を柔らかくするというのは重要な意味があるのですね。
もちろん、足首まわしだけではなかなか冷え性は改善しませんが、鍼灸治療と合わせてこういったことをすることでより早く足の冷えが改善していきますので治療と足首まわしを一緒にやっていきましょう。
冷え性対策するなら大阪市北区南森町の鍼灸院 「伝統鍼灸 一滴庵」
TEL:090-2060-4911
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