12月に入りました。1日に最後の朔日参りと共に先日陽性反応が出た患者さんが心拍確認できましたので、安産祈願の御守りを授かりに行きました。

当院では、心拍確認を一応の依頼達成ということでこの時に患者さんに安産祈願の御守りを渡しています。今年も数多くの患者さんにお渡しできたことを嬉しく思います。

3回の採卵を試みるも卵が育たなかった

33歳女性。145㎝ 34.8㎏

10代の頃から月経が不定期(月経後期傾向)で、3年前に多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)と診断されピルを内服する。

1月から妊活を開始しはじめるも、基礎体温不安定(高温期もはっきりとわからない)のためか自然妊娠せず。4月からアンタゴニスト法で今まで3回採卵を試みるもPCOSによる成熟障害のためか卵が育たないということで当院に9月に来院。

BMI値が気になる

多嚢胞性卵巣症候群の方には高血糖の方がなるケースが多いと言われています。(ただ、日本人はそうでもないとも報告されています)

ですので、BMI値が25を超えていないか気にすることが多いですが、この女性の場合は145㎝、34.8㎏ですのでBMI値は16となります。

実は妊娠しやすい状態とBMI値は関係性があると言われており、妊娠を希望される女性のBMI値は20以上24以下が推奨とされています。(特に無排卵月経が続く人は22をキープする方がいいです)

ご本人に確認すると昔から食べても太らないし、一時期は33㎏くらいだった

ということで、まずは食事の見直しから。

朝がコーンフレークとバナナでしたのでご飯と味噌汁+玉子1個を提案しました。

東洋医学的観点から見た状態

この女性を東洋医学の立場で見ると(これを弁証といいます)、脾胃(胃腸)のエネルギーが足りなくて、上手に食べ物を消化・吸収できないことで栄養が脳を中心とした自分の身体を守るために働いて、卵子を発育させるところに持っていけていないのが問題と見て治療していくことにしました。

これを難しい単語でいうと脾気陰両虚から腎精不足を生じた不孕となります。

そして、妊娠を目的に目標体重は38kg(本当は40㎏以上がいいけど5㎏増は難しいので)まで持っていけるように頑張りましょうと週2回ペースで治療スタートしました。

経過

まずは採卵までに少しでも胃腸の調子を整えたい(本当は春先にむけて長期的なスパンで行きたいとは伝えたのですが、次の採卵日程が決まっていたので少しでもいい結果が出るように)のでセルフケアの灸と共に胃腸を活性化させるツボを中心に治療していきました。

ちなみにこの女性のパートナーさんも精子の量が少ないため来院を薦めましたが、仕事の都合で来院できないとのことでしたので、当院で販売している牡蠣エキスを服用してもらうと精子の量も運動量も大幅にアップしてクリア。

食事の見直しもあったためか、今までクリアできなかった採卵も4つ無事出来て、体外受精では胚盤胞のグレードが5BB、4AB、4BB、4BBの4つとも胚盤胞まで進んでくれました。グレードとしてはもう少しいいのが出来てくれたらよかったのにとは思いましたが、今までスタートラインにすら立てなかったのがやっとスタートラインに立てたことをまずは喜びあって、移殖がうまくいくように子宮内膜を厚くするように血をしっかりと補う治療にシフトチェンジ。

この頃はやっと36kgになり、ちょっとずつですが体重も増えやすくはなっていました。

子宮内膜も順調に肥厚して移植前の治療の時には12mmありここもクリア。ふかふかのベッドも用意できたのであとは移植で結果を待つばかり。正直この2週間が治療者も患者さんもドキドキする時期でした。

妊娠判定

治療に来られた時の雰囲気でなんとなく察知はできましたが、「先生、陽性反応でました」と言ってくれました。血液検査でも血中hCGが300を超えていて安心できる数値でした。

で、先日心拍まで確認できて来週には不妊治療のクリニックは卒業できそうです。

まとめ

今回の患者さんは最初に正直6ヵ月以上はかかるかもしれないとはお伝えしていましたが、ビックリするくらいとんとん拍子でいけて本当によかった患者さんでした。

胃腸の状態が改善するにつれて栄養がしっかりと卵巣にいきわたり、いい卵が出来たのだと思います。よく東洋医学では腎の問題と不妊の関係は言われますが、このように脾胃(胃腸)の問題が影響することも多くあります。

まだ胃腸のツボの改善には余地があるので妊娠を維持できるような治療と共に体重を少しでも増やしていって母子共に健康で子供を産めるようにサポートしていく予定です。

 

伝統鍼灸一滴庵

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